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福神漬文庫FUKUSHINZUKE
真夜中の継ぎ接ぎ市場と、名前のない商人
群像劇ファンタジー
Novel
真夜中の継ぎ接ぎ市場と、名前のない商人
藍田 夜子 著 / 連載開始 2026-05-14
百年に一度、満月の夜だけ現れる「継ぎ接ぎ市場」。そこでは記憶・感情・才能・寿命といった「見えないもの」が売買される。名前を持たない謎の商人〈無名〉が店を構えるこの市場に、それぞれの欠落を抱えた人々が訪れる。愛した人の記憶を手放した女、声を売って生き延びた少年、嘘をつく才能だけを持ち続ける老人——。彼らの取引が静かに絡み合うとき、市場の真の目的と〈無名〉の正体が浮かび上がる。
第1話 / 全50話2%
登場人物
無名(むめい)—主人公
己の名前を最初の取引で売り払った商人。年齢不詳で飄々としているが、その目だけが深い悲しみを帯びている。
朱雀 澪(すざく みお)—ヒロイン
亡き夫との記憶を少しずつ売り続けてきた未亡人。残りわずかな記憶を取り戻すため市場に通い続ける。
千斗(せんと)—脇役
声と引き換えに病から生還した十七歳の少年。手話と筆談で世界を渡り歩き、市場の裏事情を調べている。
白榊 糸子(しらさかき いとこ)—敵役
市場の監査官を名乗る老婆。取引の無効化と市場の封鎖を目論み、訪問者たちを巧みに操る。
縹(はなだ)—謎の人物
市場にだけ存在する少女の幽影。何も売らず何も買わず、ただ〈無名〉の傍らに寄り添い続ける。
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