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福神漬文庫FUKUSHINZUKE
霧の中の十四番目の証人
サスペンス群像劇
Novel
霧の中の十四番目の証人
朧月 汐音 著 / 連載開始 2026-05-14
記憶を「貸し借り」できる特異体質者だけが集う孤立した山上の療養院。ある嵐の夜、院内で密室殺人が起きる。被害者の記憶を引き継いだ主人公の青年は、他者の過去と現在が混濁する意識の中で真相を追う。だが記憶を辿るほど、加害者と被害者の境界は溶け、「罪とは誰のものか」という問いが全員に牙を剥く。十三人の証人が語る十三通りの真実、そして十四番目の証人だけが知る事実とは。
第1話 / 全50話2%
登場人物
瀬川 透(せがわ とおる)—主人公
他者の記憶を無意識に吸収してしまう青年。自分自身の記憶と他者の記憶の区別が曖昧になりつつあり、「本当の自分」を見失いかけている。
夏目 霞(なつめ かすみ)—ヒロイン
記憶を意図的に他者へ「渡す」ことができる女性。療養院で最も長く暮らす古参で、院内の秘密を誰より多く知る。表情が乏しいが洞察力は鋭い。
院長・碓氷 玄(うすい げん)—謎の人物
療養院を創設した老医師。患者たちに深い慈愛を示す一方、記憶能力を研究する目的を隠している。被害者と旧知の間柄だったことが後に発覚する。
道上 蛍(みちかみ ほたる)—敵役(暫定)
他者の記憶を「消す」能力を持つ少年。無感情に見えるが、その能力ゆえに自らの過去を根こそぎ奪われた経緯があり、復讐と救済の狭間で揺れる。
富樫 礼子(とがし れいこ)—語り手
療養院の記録係を務める中年女性。自らには特異能力がなく、唯一の「普通の人間」として全員の証言を書き留める役割を担う。最も信頼され、最も疑われる。
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